年齢を重ねると、血圧が高くなってきたことを心配する声が聞かれます。今回は、現在の高血圧の基準や血圧が高くなる仕組みについて、改めてご紹介します。
血圧とは、心臓から送りだされた血液が血管を流れる際に血管の壁にかかる圧力のこと。運動をしたり、力を入れたり、集中力が激しく増したりすると血圧は上昇します。逆に睡眠中やリラックス状態の時は、血圧は下降します。
加齢により血管の弾力が失われ硬くなると、血液をすみずみまで行き届かせるために、勢いよく押しだそうとして、結果的に血圧も高くなります。これが、高齢になると血圧が高くなってしまう原因のひとつです。
高血圧の基準は、上が140mmHg未満、下が90mmHg未満と定められています。これ以上の数値に対しては、おおむね、次のようになります。
T度高血圧 | 160/100mmHg未満 |
U度高血圧 | 180/110mmHg未満 |
V度高血圧 | 180/110mmHg以上 |
ここで少し注意したいのが、この基準は若い方から高齢者の方まですべて同じ基準になっているということ。高齢になれば多少は血圧が高くなってくることは自然なことで、逆に身体を守っていると考えることもできます。基準を少し超えたからと血圧を下げる薬を飲むのではなく、生活習慣を見直すことからはじめてはいかがでしょうか。
高くなりすぎている血圧を下げるには、バランスのよい食事、適度な運動、適正な体重の保持、飲酒・喫煙の節制などが有効と考えられます。特に体重を基準内に戻すと血圧が下がるケースが多く、食事や運動の習慣が身につけば、よい状態をキープできるといわれています。
ただ、血圧は下がりすぎると、めまい、立ちくらみ、倦怠感、食欲不振など体調不良を起こすこともあるので注意が必要。極端に塩分を控えることはおすすめしません。食塩(化学塩)ではなく、ミネラル豊富な自然塩ならある程度摂っても問題ないともいわれています。
血圧を基準内におさめようと躍起になることよりも、自分の日々の体調や感覚を大切にしませんか。頭も身体もシャッキリと元気なら、心配しすぎるのも考えものです。逆に、薬の服用によってボーッとしたり、記憶力が低下したりと異変を感じたら服用を控え、信頼できる医師にご相談することをおすすめします。
いつまでもはつらつとした毎日を過ごせるよう、血圧とのよいおつきあいを。健康に留意しながら、これからも自分らしく輝きましょう。
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